Transactional Analysis：交流分析（TA）101講座

あなたの中にある5つの自我

人は誰もこの世に生まれた瞬間から、生きて行くための情報を周囲から集め自分の中に取り込んで育って行きます。そうして形づくられた自我をTAでは大きく5つに分類しているのです。
まず私たちの心の中には年齢を問わず「子ども」の自我状態があり、これを2つに大別することができます。

生まれたままの自我状態。お腹がすいた、眠りたい、遊びたい－他人と関係なく自分の欲求だけに従う、あなた。

大人に育てられながらいろいろなことを覚えて発達する自我。こんなことをすると誉められるとか、反対に怒られるとかー他人の存在を意識し、適応した、あなた。
一方では、親や周囲の大人の行動や考え方、感情を模倣した「親」の自我状態も、やはり年齢を問わず私たちの中に住んでいます。

子どもを励ましたり優しく導いてくれる、あなた。
※あなたの中にインプットされた「養育的親」の要素は、自分や他人を気づかい世話をするときに活躍します。

子どもを叱り、命令する、あなた。
※この支配的親は他人にだけ権威を振りかざしたり圧力をかけるだけではなく、あなた自身にも命令し圧力をかけます。「私はもっとカンバルべきだ」とか「○○○○すべき」という言葉などは、まずこの自我状態から発せられているのです。

最後の５人目は、偏見や思い込み無しに冷静に事実を見極め、物事を処理解決するために働く自我状態です。
※この成人の自我状態が働かなくなると、パニックに陥って身動きが取れなくなってしまいます。

人は生まれ育った環境やさまざまな要因で、自分の中の5つの自我の、どれかがすごく弱かったり強かったりバランスのとれていないことが多いのです。
「自由の子ども」の自我が弱いと、自分の楽しみを追求する力、生きる喜びを感じ取る力が萎んで、何かの拍子に無気力になったり欝状態になったりします。
すぐ命令口調になったりえばりたがるタイプ、そういう人は「支配的親」の自我が強い人です。

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